黄色い車体で知られる新幹線の検測車両「ドクターイエロー」が、広島県江田島市にやってきます。
JR西日本は、2027年1月に検測運転を終了して引退する「ドクターイエロー」T5編成について、編成の一部である7号車を江田島市で保存展示すると発表しました。展示開始は2027年9月の予定です。

保存先は、JR西日本グループの広成建設が運営する「江田島研修センター~み・ら・い~」。敷地内に新たに建設される鉄道保守技術の展示施設で、車両を屋内展示する計画です。
「新幹線のお医者さん」として活躍したドクターイエロー

ドクターイエローは、正式には「新幹線電気軌道総合試験車」といいます。東海道・山陽新幹線の東京―博多間を走行しながら、線路の状態や電気・軌道設備などを調べ、新幹線の安全な運行を支えてきた特別な車両です。
今回保存されるT5編成は2005年製造。長年にわたり、山陽新幹線を含む路線で検測を続けてきました。
黄色いボディはひときわ目を引きますが、運行時刻が原則として公表されないため、実際に見かけられる機会は限られていました。その希少性から「見ると幸せになれる」とも言われ、子どもから大人まで、多くの鉄道ファンに愛されてきたドクターイエローです。
東京寄りの先頭車両「7号車」を展示
江田島市で展示されるのは、T5編成の東京寄りにある先頭車両・7号車です。車両には信号に関する測定装置などが搭載されており、新幹線の安全を守るための役割を担ってきました。
引退後も車両を残すことで、ドクターイエローが担ってきた仕事や、鉄道を安全に維持するための技術を次の世代へ伝えていきます。
展示は単に車両を見る場ではなく、新幹線の安全を支える「保守」の仕事に触れる機会にもなりそうです。
展示場所は「江田島研修センター~み・ら・い~」
展示場所となる江田島研修センター~み・ら・い~は、広成建設の社員研修施設です。旧切串中学校の土地と校舎を活用し、2022年3月に開設されました。
広成建設は、山陽新幹線の開業以来、線路の新設・保守など鉄道インフラを支える仕事に携わってきた企業です。実際の保守技術を受け継ぐ研修の場にドクターイエローが展示されることには、特別な意味があります。
将来的には一般公開も予定されており、これまで「偶然出会えたらラッキー」だった車両を、江田島を訪れて見学できるようになります。江田島観光の新たな目的地としても、期待が高まります。
見学前に確認したいこと
展示開始は2027年9月予定です。料金、開館日、予約の要否、車内見学の範囲、施設までのアクセスなどの詳細は、今後発表される見込みです。
情報が更新される可能性があるため、実際に訪れる際はJR西日本や広成建設の公式発表を確認しましょう。
施設・展示情報
- 展示開始予定:2027年9月
- 保存展示車両:ドクターイエロー T5編成・7号車
- 展示場所:江田島研修センター~み・ら・い~ 敷地内の新設展示施設
- 所在地:広島県江田島市江田島町切串1丁目11-17
- 見学方法・料金:今後発表予定
編集部からひとこと
走っている姿を見つけるだけでもうれしかったドクターイエローが、これからは江田島でその姿を間近に見られるようになります。
鮮やかな黄色い車体の向こうには、新幹線を毎日安全に走らせるための検測や保守の仕事があります。鉄道好きの人はもちろん、子どもと一緒に「新幹線のお医者さん」の役割を学ぶおでかけ先としても注目したいスポットです。公開が始まったら、江田島の景色やグルメとあわせて訪れてみてはいかがでしょうか。