私たちが普段利用する建物や橋。その安全を、完成後にはほとんど見えなくなる小さな部材「スタッド」が支えています。広島県三原市に本社を置く東洋スタット株式会社は、1985年の創業以来、スタッド溶接の専門企業として、建物や橋梁の耐震性・耐久性を高めてきました。鉄骨工事や橋梁工事、造船・床版工事など、活躍の舞台は広島から全国へ広がっています。
一つひとつの施工に確かな技術と誠実さを込め、人々の命と暮らしを守る同社。今回は、仕事に込める思いや人材育成、未来へ受け継いでいく技術について、ひろしまチョイス編集部では、東洋スタット株式会社様に取材いたしました。
東洋スタット株式会社について

東洋スタット株式会社は、鉄骨工事や橋梁工事などに用いられるスタッド溶接の専門会社です。創業以来、一つひとつのスタッドを確実に施工することで、建物や橋の強度と安全性を支えてきました。現在は広島本社のほか、大阪と東京にも営業拠点を構え、広島から全国へと活躍の場を広げています。

同社が目指しているのは、スタッド溶接を通じて社会に貢献し、技術と雇用を次の世代へつなぐ100年企業です。その土台にあるのが、慣れや油断を防ぐために基本を徹底し、旺盛な挑戦心を持って仕事に取り組む姿勢です。施工後には見えなくなる部分だからこそ、一切妥協しない。そうした誠実な仕事の積み重ねが、長年にわたる信頼につながっています。
東洋スタットのホームページを見る会社概要・アクセス

| 会社名 | 東洋スタット株式会社 |
| 代表取締役 | 土井 啓次 |
| 設立 | 1985年2月1日 |
| 資本金 | 3,950万1,000円 |
| 事業内容 | スタッド工事(鉄骨工事、橋梁工事、プラント工事、造船関連工事など) |
| 本社 | 広島県三原市高坂町真良2203-1 |
| 大阪営業所 | 大阪府大阪市住之江区南港東2丁目1-27 |
| 東京営業所 | 千葉県鎌ケ谷市くぬぎ山3丁目11-31 |
| 本社電話番号 | 0848-60-2710 |
| 公式サイト | https://toyo-stud.com/ |
事業内容について

東洋スタットが手掛けるスタッド溶接は、建物や橋梁の強度を高めるだけでなく、船舶や高速道路など、さまざまな構造物に使われています。ここでは、東洋スタット株式会社の事業内容をご紹介いたします。
東洋スタットのホームページを見る鉄骨工事

鉄骨工事では、鉄骨梁などにスタッドを溶接し、鋼材とコンクリートを一体化させます。スタッドが両者をつなぐことで、建物にかかる力を適切に伝え、構造全体の強度や耐震性を高めます。施工の速さと効率に優れているため、特に大規模な建築現場で広く用いられている工法です。
東洋スタットは、広島駅南口ビルをはじめ、商業施設、病院、ホテル、物流施設、オフィスビルなど、全国のさまざまな建築工事に携わってきました。多くの人が利用する建物の安全を、完成後には見えない鉄骨部分から支えています。
橋梁工事

橋梁工事におけるスタッド溶接は、鋼桁とコンクリート床版などを結合し、構造部材を強化するために使われます。橋には、車両の重さや走行時の振動、風雨、気温の変化など、日々さまざまな負荷がかかります。そのため、接合部分には高い強度と耐久性が必要です。
同社は、広島駅前大橋や佐世保高架橋をはじめとする橋梁工事にも携わっています。人や物の移動を支える橋の安全を守ることは、地域の暮らしと経済を支えることにもつながります。
造船・床版工事
造船分野では、船内の窓を取り付けるためのスタッド施工を行っています。海上という厳しい環境で使われる船舶には、安全性と耐久性が欠かせません。建築や橋梁で培った専門技術を生かし、造船の現場でも確実な施工を行っています。
高速道路の床版工事では、コンクリート製の床版と鋼桁をスタッドで結合します。道路を長期間安全に使用するための重要な工事であり、老朽化した床版の更新工事でも同社の技術が活用されています。建物から橋、船、高速道路まで、施工対象の幅広さも東洋スタットの特徴です。
杭頭補強筋溶接
建物や橋の基礎となる杭と、その上に造られる構造物を強固につなぐのが杭頭補強筋溶接です。地中に打ち込まれた杭の上部に補強筋を接合し、杭と基礎部分を一体化させます。完成後には地中やコンクリートの中に隠れるため、普段目にすることはありませんが、構造物全体の安全を支える重要な工程です。
施工後に簡単にやり直すことができない場所だからこそ、正しい溶接条件と確実な作業が求められます。目立たない部分にも責任を持って向き合う姿勢が、東洋スタットのものづくりを象徴しています。
東洋スタット株式会社の特徴

1985年の創業以来、スタッド溶接の専門企業として技術を磨き続けてきたことです。鉄骨工事や橋梁工事をはじめ、造船・床版工事、杭頭補強筋溶接まで幅広く対応し、広島から全国の建築物や社会インフラを支えています。ここでは、東洋スタット株式会社の特徴をご紹介いたします。
東洋スタットのホームページを見る短時間で強固に接合するアークスタッド溶接
東洋スタットが主に扱うアークスタッド溶接は、スタッドと母材の間にアークを発生させ、その熱で双方を溶かして接合する工法です。
まず、母材に接触させたスタッドを専用機械で引き上げ、アークを発生させます。スタッドと母材が溶けたところでスタッドを押し込み、溶けた金属が固まることで両素材が一体化します。大きな電流を使って短時間で施工できるため、溶接による変形を抑えやすく、効率的に強固な接合部をつくれることが特徴です。
基本動作を徹底した品質管理
スタッド溶接では、部材の状態や施工位置を確認し、スタッドの径に合った電流や溶接時間を設定する必要があります。
わずかな確認不足や慣れによる油断が、施工不良や事故につながる可能性もあります。そのため東洋スタットでは、経験を重ねた技術者であっても基本動作を省略しないことを大切にしています。
一つひとつの工程を確実に行い、安全と品質を守る。その積み重ねが、建設会社や協力会社との信頼関係を築き、全国各地の工事を任される力になっています。
現場ごとに異なる条件への対応力

スタッド溶接の現場は、建築物、橋梁、造船所、高速道路など多岐にわたります。
作業場所や構造物の形状、使用する部材、工程、周囲の環境は現場ごとに異なります。決められた工期の中で安全と品質を守るには、事前の準備と現場での柔軟な判断が必要です。
東洋スタットは、広島を拠点に全国36都道府県で施工を重ねてきました。さまざまな現場で培った経験と、スタッフ同士の連携が、条件の異なる工事への対応力につながっています。
東洋スタットのホームページを見る東洋スタットで働く職人にインタビュー

東洋スタットの技術と信頼を支えているのは、全国各地の現場でスタッド溶接に向き合う職人たちです。経験豊富な先輩から技術を学び、仲間と協力しながら、建物や橋の安全を支えています。
今回は現場で働く社員に、入社したきっかけや東洋スタットで働いてよかったこと、仕事のやりがいについて伺いました。実際に働く職人の言葉から、同社の職場環境や仕事の魅力を紹介します。
東洋スタットの採用情報を見る東洋スタットの職場の雰囲気について
職場の雰囲気はとても良く、メンバー同士のコミュニケーションも活発です。仕事中もお互いに協力し合いながら業務を進めており、オープンでフレンドリーな環境が築かれています。意見やアイデアも気軽に出し合えるので、チーム全体でより良い仕事を目指せる雰囲気です。休憩時間にはリラックスした会話も多く、自然と仲が深まるような関係性ができているのも魅力のひとつだと思います。
東洋スタットに入社してよかったこと
一番よかったと感じているのは、職場の人たちが明るく、優しいことです。入社したばかりの頃は、仕事についていけるか、職場になじめるか不安もありました。しかし、先輩方が仕事の進め方や道具の使い方を丁寧に教えてくれたので、安心して働き始めることができました。
分からないこともすぐに相談でき、仕事中はお互いに協力しながら作業を進めています。必要な資格の取得費用を会社が負担してくれるため、働きながら技術を身につけられることも、入社してよかったと感じる点です。
現場で感じる仕事のやりがい
自分たちが施工に携わった建物や商業施設が完成し、実際に多くの人に利用されている姿を見たときに、大きなやりがいを感じます。実際完成した建物を見ると、自分の仕事が形として残り、社会の役に立っていることを実感できます。
スタッド溶接はチームワークも大切です。厳しい工期の現場でも、仲間と作業の進め方を考え、協力して安全と品質を守りながら工事を終えられたときには、大きな達成感があります。経験を重ねるほど対応できる仕事が増え、自分の成長を感じられることも、この仕事の魅力です。
東洋スタットの採用・職場環境について

専門性の高い仕事を次の世代へつなぐため、東洋スタットは社員の育成と資格取得の支援に力を入れています。経験の有無だけで判断するのではなく、基本を大切にできる人、仲間と協力できる人、新しい技術の習得に前向きな人が成長できる環境を整えています。
未経験から専門技術者を目指せる
スタッド溶接を行うには、一般社団法人スタッド協会が発行する技術証明書が必要です。東洋スタットでは、試験前の練習を含め、資格取得に向けたサポートを行っています。
入社後はフルハーネス型安全帯使用作業特別教育を受講し、その後、玉掛け、高所作業車、職長・安全衛生教育、スタッド溶接技術、パイルスタッド溶接技術など、仕事の幅を広げる資格に挑戦できます。
研修や資格取得にかかる費用は会社が負担。作業着や安全靴、夏場の空調服など、現場で必要となる備品も支給されています。未経験からでも、基礎を学び、資格を取得し、現場経験を積むことで、社会インフラを支える専門技術者を目指すことができます。
東洋スタットの採用情報を見る世代を超えて技術をつなぐ職場

東洋スタットの採用情報では、平均勤続年数は10年以上。長く経験を積んだ社員がいる一方で、近年入社した若手や中途採用の社員も現場で活躍しています。
スタッド溶接の技術は、資格を取得するだけで完成するものではありません。現場ごとに異なる状況を経験し、先輩の判断や仕事の進め方を学ぶことで磨かれていきます。
東洋スタットのSNSを見る分からないことを相談できる環境や、先輩が基本から教える体制は、技術継承のためにも欠かせません。ベテランが培った知識を若手へ伝え、若手が新しい力となって次の現場を支える。世代を超えたつながりが、同社の技術と信頼を未来へ運んでいます。
東洋スタットの採用情報を見るまとめ|溶接で人を、広島の未来へつなぐ

今回、ひろしまチョイスでは、広島県三原市に本社を構える東洋スタット株式会社様に取材させていただきました。東洋スタットが手掛けるスタッド溶接は、建物や橋の完成後にはほとんど見えません。しかし、その一本一本が鉄骨とコンクリートをつなぎ、構造物の耐震性や耐久性を高め、人々の命と暮らしを守っています。
基本を守り、技術を磨き、人を育てる。東洋スタットは、広島から全国へ確かな施工を届けながら、スタッド溶接を通じて人と街の未来を支えています。一本のスタッドに込められた技術と責任。その積み重ねが、同社の目指す100年企業への道を築いています。
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